HARDCORE DIARY

Archive for November 2005

13 November

その名は「高速機動隊」：ＷＳＰ入隊記録　その３

さて…何から語り始めようか。
前回の機動隊雑記で、このゲームの恐ろしさは掴んで頂けただろうか。
相次ぐ仲間の誤射、吹き飛ぶパトカー、日本の治安はどうなるのか！？

以後、ネタバレもあるので注意だ！
…まぁ、世の中の何人が「バラしやがって！」と怒るかは
非常に微妙だと思うのだが。

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08 November

その名は「高速機動隊」：ＷＳＰ入隊記録　その２

フォーメーション【formation】
１)形づくること。形成。
２)球技で，攻撃時・防御時の選手の配置，あるいはそこからの展開の陣形。

フォーメーション…実に甘美な響きである。
さて、決死の覚悟で「高速機動隊」に入隊した私を待っていたのは、
「レースゲームの常識を覆すフォーメションバトル！（ジャケ裏より）」
だったのである。

このゲーム最大の特徴でもあるフォーメーションシステムは、
なんと最大５台のパトカーでフォーメーションを展開し、
フォーメーションに応じて様々な効果を得る事が出来るという、
今までのレースゲームには無かった斬新な機構なのである！

最高速が上がるHALLEY（ハーレー）、
前方を攻撃するCASSIOPEIA（カシオペア）、
鉄壁の防御を誇るORION（オリオン）…

もう名前だけで、世の男の子は大興奮ではなかろうか。
全国津々浦々から選ばれし、ＷＳＰのエリート達が、
一糸乱れぬフォーメーションをプレイヤーの指示で組むのである！
どうだい！？興奮するだろ！？

想像してほしい…君の掛け声で、
純白の正義のマシンが、頑強な陣形を組んで悪に立ち向かう様を！
「今だ、カシオペア・フォーメーション！」
「了解！！」
そんなありそうでなかった夢の光景が、ＰＳ２でご自宅で！！
もちろんコントローラを持ちながら叫んでもいいんだ！！
ああ…夢のようだぜ、フォーメーションバトル！！
期待に胸を高鳴らせながら、私はＰＳ２の電源を投入した。

華麗なるフォーメーションを組み、ミサイルの一斉射撃で
パトカー集団が悪を殲滅するムービーを見て興奮を倍増させ、
準備が整えばついに正義は出動だ！！
スタートボタンを押した瞬間から、心は常に正義の為に！
ＷＳＰ日本支部・ブルーウィング所属の隊員・松平正則として
日本の治安を守る為の戦いが始まるのだ！！

…数分後には、正義とは厳しいものだという現実を見るのだが。

ウェーイ！！ナンジャイコリャアアアア！！
ファ●通で「見た目がショボい」と、直球の評価を受けてはいたが、
こりゃあ確かに…２００５年暮れのＣＧでは無い！！
そして恐ろしく重いハンドリング…なんだこの重さは…
これが正義の重さ、命の重さなのだろうか！？
こんなものでカーブが曲がれるのか！？ドリフトできるのか？

心配いりませんでした、カーブなんてありませんでした。

ひたすら直線、直線、直線、ちょい斜め、直線！！
昔のレースゲーム…そう、アウトラン！アウトランのようだ！！
当然ドリフトなんて必要無い…というより存在しない！！
男なら黙って一直線！正義を貫く潔さを感じる仕様である。

だが初期の面では、まだ仲間も揃っておらず、
フォーメーションバトルの醍醐味を感じる事はできない。
そう、このゲームはフォーメーションが命！
例え直線だろうがグラフィックがショボかろうが、
フォーメーションバトルの前では全て霞んで忘れちまうぜ！！

数分後、むしろフォーメーションを忘れたくなりました。

フォーメーションが組めるようになった面で、
早速フォーメーションをセットアップ！期待に胸が高鳴る。
ハーレー＞オリオン＞ペルセウス…いや、アクヴィラか？
信頼できる仲間達との一糸乱れぬ連携で、悪を一掃してやる！！
さぁ出動だ、まもなく敵を発見！いよいよだぜ、みんな！！

今だ！フォーメーション、カシオペア！！

…
…
…なんか後方でベキベキと音が聞こえるんですが。
あれ？なんで２号車と３号車がおしくら饅頭してるのかしら！？
そうこうしているうちに射程範囲！マシンガン掃射！

ベベベベベベベベベベベ　ドドーン！

やったぜ、宙を舞うパトカー！！…パトカー！？
って、俺の車かよ！！

♪デレッデデレッデデレレレー、デレー
ＧＡＭＥ　ＯＶＥＲ

…何が起こったんだ。事態は混乱を極める。
よく考えるんだ、今何をやったんだ、俺は。
後ろで２号車と３号車がひしめきあってて、敵が前に迫って、
我々ＷＳＰの機銃掃射が始まって…

ＷＳＰの機銃掃射…

考えたくない何かが頭をよぎる。
いやまさか。しかしまさか。いやいやいやそんなばかな。
不安と怖いもの見たさで再度チャレンジ。
フォーメーション、敵出現、機銃掃射開始！

ベベベベベベベベベ…

ああ…考えたくなかった。無かったが事実を捉えなければ。
２号車と３号車の弾丸が、マイカーのケツにぶち込まれています。

…どうやらこのゲームの仲間は、敵を見ると弾をばらまく習性があり、
フォーメーション展開中に敵をロックすると、
当然前に隊長がいようが味方がいようが一斉射撃！！

確かに、レースゲームの常識にこんなものは無かった！！

一番の敵は、味方だったというこの事実！！
まるで本物の戦場を垣間見るような、
ドロドロとしたリアリズムがここに存在している！！

「流れ弾に見せかけて隊長を殺して次期隊長は俺でグヘヘ」

そんな思想すら垣間見える仲間の裏切り行為！斬新だ！
敵を滅する前に、味方から自分を守らねばならないこのジレンマ…
これは何かのメッセージだろうか。
このゲームは一体、私達に何を訴えかけているのだろうか。

とにもかくにも
「味方の一斉射撃でゲームオーバー」という凄まじい展開に、
いやがおうにも私の探究心は高まっていくのであった。
まだだ…まだおわらんよ！！こんな事で…こんな事で正義は折れん！
脱力する体にムチをうち、萎える精神に気合を入れなおし、
まずは仲間に対する攻略を編み出し始める隊長であった。

次回！「徹底防御！オリオン・フォーメーション」！
黒い嵐に浄化されよ！！

（まだつづく）

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07 November

その名は「高速機動隊」：ＷＳＰ入隊記録　その１

皆さんは「ファ●通」という雑誌をご存知だろうか？
ゲーム好きな諸氏ならご存知かと思われるが、●ァミ通とは
日本で最も売れているゲーム雑誌であり、そしてこの雑誌の評価は
非常に日本全国の小売店の仕入れに大いに影響してくるのである。
この雑誌の「クロスレビュー」なる１０点満点のコーナーで
高得点を叩き出せば仕入れは確実、といった感じだろうか。
ゲーム屋の店員といえど、全員が全員ゲームマニアではないので、
こういった雑誌の評価は大いに影響してくるものなのである。

さて…本題にうつろう。
このクロスレビュー、近年はさほど悪い点数を見ることもなく、
まぁ悪くてもオール５、余程悪くて４といった感じで
そういったソフト達は仕入れもされずに、さして人目を引くことなく
人々の記憶から消え去っていく事が殆どだったわけだ。

だがしかし。
ここに驚異的な点数を取った故に、
全国の私のような好事家達の大注目を浴びているソフトがある。

その名も「高速機動隊」。

ご覧の通り、平均点を遥かに下回る脅威の点数。
３点が２つ並んでいる様なんて、そうそうお目にはかかれない。
しかも、このソフト、消費税込みで７０００円を越える価格である。
２０００円等の低価格ソフトでの低得点は稀にお目にかかるが、
７０００円越えでこの点数…一体何がそんなにも酷いのか！？

…ボロクソないわれようである。
まるで全てが酷いといわんばかりの勢いだ。
…見たい…是非見たい！！

世の中そんなにも酷いソフトが存在するのだろうか！？
今まで私がＰＳ２で「酷い！」と感じて割りたくなったソフトは
「重●●兵ヴァ●ケン」と「ク●ムゾ●ティ●ーズ」だが、
そんな２本ですら、ファミ通では３点ではなかった！！
あれ以上に酷いというのか？
もしくはファミ●が誤った判断を下しているのか？
私の好奇心は最高潮だ。

しかし言ってしまえば、私はこの評価を見る以前から、
「このゲーム、欲しい！」と思ってしまっていたのだ。
しかも会社の同僚に「これ、絶対買うよ俺！凄いよ！」等と
雑誌初登場時には散々のたまっていたから、さぁ大変。

「買いましたか！？高速機動隊！」
「はやくやらせてくださいよ、高速機動隊！！」

発売日前後はもう職場は興奮のルツボ。
ボク、職場で大人気だよお袋！そんな錯覚すら覚える盛況ぶりだ。
…ええい、私も男だ！言わずとも買ってやらせてやるさ！！

…意気込んだものの、流石の私もあの点数にしり込みしてしまい、
散々悩んだ格好を見せた末に、同僚に
「じゃ、ワシが１０００円だけ出資してやろう！」
という言葉を引き出させての購入だった事を、ここは謝罪しておく！！
さらに言うと、ミドリ電化のポイントを全て消費して購入したので、
実質３５００円しか払っていない事も謝罪しておこう！！
全国の定価で購入したナイスガイ達、ボクはチキンです！！

でも実際、ミドリ電化以外においていなかったのも事実だ。
いきつけのゲームショップではおもいっきり苦笑されたよ！！
でも「予約分の１本しかないんですよ」とか言われたときには、
逆に私が「予約があるんですか！」と笑ってしまいましたが！！

なんか散々バカにしているように見えるのでここで弁解しておくが…
こんな私でも、ＳＦＣ時代はジャレコ一色だったくらいに、
発売元のジャレコには愛着は持っている。
とはいえ、現在はジャレコでは開発は行われていませんが。
現状、レーベルは存在してても開発は他所様なんですけどね。
それでも、だ。ジャレコと聞いただけで心躍るのは私だけではあるまい！！
そう、購入した事を後悔しても仕方が無い！！
例えこのソフトが地獄への片道切符でも、
私にはそれを乗り越える宿命があるのではないだろうか！？

今まさに運命の扉は切って落とされようとしていた。
そして、ＰＳ２が稼動した瞬間から、私の闘いは始まったのである。
次回、正義はついに出動する！

（つづく）

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